基本のエクササイズ

瞑 想

「瞑想」はエクササイズの柱であり、かつ最終手段でもあります。他の項目のエクササイズは、すべて瞑想を行うためにあると言っても過言ではありません。しかし、瞑想だけを熱心にやっていますと、体調を崩したり、行き詰まりを感じたりすることが起きてきますので、総合的なバランスを保つ意味で、他のエクササイズと並行して進めることを推奨しています。

 

瞑想をすることの意義

瞑想がなぜそれほど重要かと言いますと、瞑想こそが、宇宙意識との直接的なコンタクトを実現させる手段となるからです。したがって、宇宙意識とのコンタクトが直に出来さえすれば、誰もが同じ「宇宙の真理」に接することになり、それゆえ、地上での師弟関係や、教えや、伝導といったことはみな不要となってしまうのです。もちろん組織宗教もです。
 

瞑想のメソッド

瞑想と言いますと、大多数の方は坐禅の姿を思い浮かべられると思います。しかし、瞑想=坐禅ではありません。また、仏教の専売特許でもありませんし、東洋だけのメソッドというわけでもありません。瞑想は、古代より、世界各地で行われて来たのです。
 
瞑想が何かということについては、複数の視点からこれを定義づけることができます。前の段で述べた、宇宙意識とつながるということも、目標という視点から述べた定義づけの一つです。
 
もう一つ、意識状態という面から述べますと、瞑想は、肉体は眠っているけれども意識は覚醒しているという「半眠半覚醒」状態(別名:変性意識)に自分を置くこと、と定義づけることもできます。仏像を見ますと、目が半眼になっていますが、これは「半眼のポーズを取れ」ということではなく、瞑想時の「半眠半覚醒」状態を象徴的に表現したものなのです。
 
人間には五感というものが備わっていますが、これらは物質世界を知覚するためのセンサーとして機能しています。肉体が起きて活動している間は、このセンサーが無意識のうちにフル稼働しているのです。ところが人間には、五感を超えたセンサーもあるのです。いわゆる直感とか、インスピレーションとか、テレパシーの能力です。しかし普段は五感があまりにも優勢なために、もう一つのセンサー(いわゆる第六感)は蓋をされた状態となっているのです。
 
この蓋を開けるためには、ある特殊な意識状態をつくらなければなりません。普段の我々は、五感が優勢過ぎる状態にあるのですから、この知覚を極限にまで弱めてしまえばよいのです。すると自動的に、それまで隠れていた「第六感」が浮かび上がってくるのです。これが「瞑想」の基本的なメソッドです。
 

瞑想の方法

では実際にどうすればよいのか、ということですが、これには求める深さに応じて様々な方法があり、その人個人の霊的成長の度合いやその時の意識状態によっても、何が適切であるかは異なります。これは、各人がいろいろな方法を実際に試してみて、自分で修正していくしかありません。また、瞑想体験を続けていると、そこで得られる感覚や意識状態もどんどん変化していきますので、必然的に方法も変わっていってしまいます。
 
『虹の学校』では、先ずは「変性意識」状態を経験してもらうことが最重要と考え、一つは、仰向けに寝た状態で行う誘導瞑想を体験していただいています。これは、先ず身体を完全にリラックスに導いた上で、導者が言葉と波動を用いて、セッションの参加者を高いオクターブへと誘導するのです。すると、初めての人でも比較的簡単に深い瞑想状態へと導かれます。
 
ただし、これには個人差があり、初回から通常では得られない体験をする人がおられる一方、3分の1の人はスヤスヤ眠ってしまい、3分の1くらいはまったく変性意識に入れないという方もおられます。
 
もう一つは、椅子に座って、あるいは結跏趺坐ないし半跏趺坐の姿勢で行う方法です。これは眠ってしまうということは避けられるのですが、仰臥位でする場合よりもやや浅い瞑想となります。しかし慣れてくると、身体感覚を超越した至福感が訪れることがあります。
 

瞑想体験で得られるもの

瞑想時の状態は、浅いものから深いものまでグラデーション状になっていて、その日の環境や体調やタイミングによっても違いますし、これこれこういう体験ができるということは保証できません。しかし、うまく瞑想状態に入れた場合には、第六感が働き出し、通常では知覚できないものを知覚できるようになります。
 
これには、自分の前世や未来の出来事、インスピレーション、真理に関する情報など様々なものがあります。また、瞑想中には宇宙エネルギーが活発に流れ込むようになりますので、身体がこの影響を受けて、感覚的な変化が身体上に起こってきます。この時、一時的に体調が悪くなることがあるので、それを緩和するためにフィジカル・トレーニングを並行して行っていただいています。
 
以上、概要を述べましたが、言葉を聞いただけではどうにもならず、瞑想は実際に繰り返し行っていただくしかありません。体験の個人差にも非常に大きいものがあります。しかし、瞑想習慣は、あなたを必ずや成長させます。そして、知識と智慧の違いを理解することになります。その時には、きっと世界が一変していることでしょう。とにかく、毎日コツコツと、ねばり強く取り組むことです。