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研究図書 (必読図書を終えた人に)

ここに挙げた書籍は、読み通すのがいささか大変であるために研究図書といたしました。これを読まずして「アセンションはない」といったことではありませんのでスルーしていただいても構いません。しかし、これらに書かれてある内容が自分の中に入って来たときには、あなたは一段と高い飛躍を遂げているだろうことを保証します。
 
『神秘主義』以外は、決して難解というわけではありません。『セスブック』は話し言葉で書かれていますし、ユーモアもあります。それでいて、「因の科学」の解説に関しては随一と言っていい深さがあります。『新・ハトホルの書』は、実践家にとって非常に役立つ奥義が説かれています。また『ヒマラヤ』には、テレビシリーズとしてこれを実写化してくれたら、さぞかし面白いだろうなぁと思うようなワクワク感もあります。
 
しかし、それらに書かれてあることの基本構造というものを理解できていない人には、どれもまったくのチンプンカンプンに映ると思います。音楽で言えば、音符記号のそれぞれの意味を知らない人が楽譜を見ても解らないのと一緒です。そこで、先に挙げた「必読図書」が役に立つのです。「必読図書」をものにした人にとっては、きっとこれらの本は楽しく読むことが出来るでしょう。

「多次元的存在」であるところの人間の真の本質を教えてくれる

セス・ブック
セス・マテリアル


セスは語る

魂が永遠であるということ


個人的現実の本質

日々の問題を解決し、人生を豊かにするための具体的で実践的なテクニック

ジェーン・ロバーツ著
ロバート・F・バッツ記録

「セス・ブック」の邦訳は、これまでに3冊出版されています。邦訳としては3冊目に当たる『セス・マテリアル』は、原著としてはいちばん最初に出版されたものです。この本から翻訳者が変わり、活字も大きくなって、かなり読み易くなりました。これから「セス・ブック」を読まれる方は、この『セス・マテリアル』を最初に読まれることをお勧めします。
 
霊界の高次の存在(おそらく五次元の上位)であるセス(Seth/男性人格を有する)が、詩人で作家であったジェーン・ロバーツを媒体として、1963年から降ろして来た一連の資料(Material)を記録した本を総称して「セス・ブック」といいます。原書(英語)は、上下刊になっているものも含めて、全部で10冊刊行されています。
 
これを読んで「なぜもっと早くのうちに出会えなかったのか。そうすれば、回り道しなくて済んだのに」とも思いましたが、長い回り道があったからこそ、読み通すことができたのかも知れません。
 
世に、霊媒師とそこに降ろされた霊言はそれこそ数えきれないほどありますが、高いクオリティを持つ霊言は極めて少ないと言わざるを得ません。そうした中で、この「セス・ブック」は間違いなく一級の資料と言えます。現在、手に入る資料としては、最高の知性と言っていいと思いますが、それだけに読みこなす側にもそれなりの知性を要求されます。
 
高次の存在といっても、第五オクターブくらいにある存在は、まだそれぞれのパーソナリティを色濃く持っているようです。セスが何よりも素晴らしいのは、ユーモアを持っていることと、科学的であることと、全く宗教臭くないことです。それでいて、口述内容は正確無比、微に入り細をうがって本質のそのまた裏の意味まで、丁寧に解説してくれています。
 
私も、これまでの自分の理解の誤りに気づかされた部分が多々ありました。それほど深い、新発見の内容に満ちています。
 
ただ問題は、読み通せるかです。『セス・マテリアル』は500ページ、他の2冊は700ページに近い大著であり、また、文字を追っただけでは、とうてい内容を理解できないのです。文と文の間にある意味を想像したり類推しなければ、内容に迫ることができないような構成になっています。
 
逆に言えば、一回読んだだけでは解らない、何度も読書に向かわせる、まるでバイブルのような本です。また、それだけの魅力を持っていると言えるでしょう。
『セス・マテリアル』には、本書が生まれた経緯と、このシリーズを通じて繰り返し語られている本質、人間は「多次元的存在」であるという原点が語られています。
 
『セスは語る』は、魂の本質と宇宙(霊界)の構造について解説したもの。『個人的現実の本質』は、それを踏まえて、この世に生きる魂がいかに自分の人生を豊かにしていくかについて、そのアドバイスをしたものです。いま生き方に悩んでいるという人は、『個人的現実の本質』の方を先に読まれるのもよいかも知れません。
 
たとえ今読み通せなくても、10年後に理解が訪れるかも知れません。自分自身の魂の成長のバロメーターとして、持っていて絶対に損はないすばらしい本です。

奥義へのイニシエートにあなたを導く書

新・ハトホルの書
新・ハトホルの書

アセンションした文明からのメッセージ

トム・ケニオン

本書は、宇宙の真理に関する理解、および内的意識の上昇がすでに相当程度進まれている方にのみお勧めします。しかし、まだその段階にまで達していないという方にとっては、まるでチンプンカンプンで無用の長物でしかないでしょう。
 
言葉や内容が難しいというわけではなく、奥の扉がまだ開いていない人にとっては、どんなに貴重な言葉も響かないし、届かないのです。その意味で、本書はイニシエート(参入儀式)を通過した人だけに顕れるグル(師)の役目を果たしてくれる、極めて貴重な書と言えます。
 
内容は、秘儀に属するワークの実践法と、秘教的な智慧がミックスしたものとなっています。かつては、このような奥義は本当に一部の人にしか伝承されなかったのですが、今はこうして一般公開されているということに驚くとともに、天の配慮に対し感謝の念を禁じ得ません。もう出家する必要もなく、ヒマラヤやチベットに出掛ける必要もないのですから。ただ「志」がありさえすれば、本書を通じて誰もが自分のグルに出会えるのです。地球のアセンション段階に呼応して、そのような時代が到来したということです。
 
「ハトホル」というのは、かつて古代エジプトにも現れた、高次の意識を持った宇宙系の存在の名前です。ですから、今日まで伝わる秘儀・秘教のおおよそは、実はこの「ハトホル」によるものです。それと同一の存在からのメッセージを、現代人に向けて、アメリカ人のトム・ケニオンが下ろしてくれたものが本書です。
 
『新・ハトホルの書』となっているのは「改訂版」の意味で、前著の続編ということではありません。「改訂版」には、増補として、「東日本大震災」後の放射能汚染の問題に個人としてどう対処したらよいか、という緊急メッセージが追加されています。
 
ここで「光の薬」の名称で紹介されているワークは、秘儀としてはよく知られたものですが、改めてその有効性が強調されていることには注目です。と言いますのは、その後のパンデミックをも予見していたと思われる言葉がそこに書かれてあるからです。
 
以下に、それを引用しておきます。
「あなたがた人類が集団として、この混乱の節目の複雑かつ激動の時期により深く入っていくにつれ、細菌やウィルスも急速に変化します。「光の薬」は細菌やウィルスの突然変異種による感染症の予防や癒しにも適用できます。神経毒に侵された場合もこの方法を使ってください。」

その段階に達した者だけが本書の中に師を発見できる

イニシエーション
イニシエーション

エリザベス・ハイチ著

『イニシエーション』は『ヒマラヤ聖者の生活研究』と並ぶ奇書と言えるかも知れません。著者のエリザベス・ハイチ(1897 - 1994)はハンガリー生まれの彫刻家・画家で、その仕事のかたわら、魂の友人であるセルヴァラヤン・イェスディアンとヨガ・スクールを主催していました。

本書『イニシエーション』は、弟子たちに請われて執筆したとのことですが、その内容たるや驚愕的な秘伝によって満ち溢れており、とても片手間に執筆されたものとは思えません。おそらく、はっきりした役割と意図をもって、これが書き残されたとものと確信します。

原本が書かれたのは1953年ですが、まったく古さを感じさせませんし、この上ない知性と新鮮な驚きの数々は、まるで現代の私たちに向けて書かれたメッセージではないかと思うほどです。

内容は前半と後半に大きく分かれ、前半はエリザベス・ハイチの幼少期からの生い立ちが思い出として書かれています。が、これはこれで、見事な小説的筆致で書かれていて読者を飽きさせません。ところが後半から内容がガラリと変わります。きっかけは、約6500年前のエジプトで、自分がファラオの娘であったことを、そこでのある体験とともにエリザベスが思い出すのです。その体験こそがイニシエーションでした。

イニシエーションというのは、古代エジプトのピラミッド内にある石棺で行われていた、超人となるための儀式です。考古学者はピラミッドをファラオの墳墓であるとみなしていますが、神秘学ではそれは間違いであるということは常識です。ではどんな役割を果たしていたのか。それらの詳細と、深淵な知識が、ピラミッド建造の方法と共にエリザベスの口を通して明らかにされて行きます。

しかし、ここに書かれてあることは、単に興味を掻き立てられて読んでも、おそらく理解することは難しいでしょう(全部で700ページあります)。その意味で、本書は人を選びます。アセンションをそれまでに達成した者だけが理解できる、まさに次の段階へのイニシエーション(参入儀式)になっているのです。

まるで大河ドラマを見るような面白さ、それでいて持つ波動は極めて高い

ヒマラヤ聖者の生活探求
ヒマラヤ聖者の生活探求

著者:ベアード・T・スポールディング
翻訳:仲里誠吉

この本は、読む人を確実に選びます。誰もが読みこなせるという代物ではありません。活字を追うことはできます。難解というわけでもありません。しかし、受け入れる準備が整っていない人には、本当の価値を見出すことはできないだろうと思います。反対に、受け入れる準備が整った人にとっては、これ以上ない、至高の気づきを与えてくれる本となることでしょう。
 
内容は「現代の奇書」と言っていいものです。1930年代に、著者であるベアード・T・スポールディング氏他11名が、考古学的な調査のためにヒマラヤ奥地へと探検に出かけます。
 
この探検調査は足掛け3年半に及ぶことになるのですが、その際に、本来の調査目的とは別に、ひょんなことからヒマラヤで大師(Master Adept)方と出会って共に行動するようになり、そこで目にした奇蹟の数々や、直に聞いた説法を、驚きとともに記録したものが本書なのです。まさに生まれるべくして生まれた、そのように計画されていた特別な本だと言っていいでしょう。
 
ということで、本書には、調査の主目的であったはずの考古学的なことについては殆ど記述がなく、もっぱら滞在中に体験した不思議な出来事が、これでもかというほど丁寧に記述されているのです。テープレコーダーなどまだなかった時代に、一体どうしてこのような大部の会話記録を記述できたのかも不思議です。
 
圧巻は、あのイエスと釈迦が今も生きていて、肉体を持ったまま共に手を携えて登場し、説法を行う場面。その内容の素晴らしさは、感動以外のなにものでもありません。結局、イエスも釈迦も大師方の一人であり、他の大師方も500歳、700歳、1000歳という年齢を数えながら、みな若々しい肉体を持ち、日々、世に光を与える活動を行っているのです。
 
これを眉唾だと捉えるか、真実だと捉えるか。しかし、ただ「解る人には解る」と申し上げたい。多くの人が疑問に思っている、秘教や奇蹟といったことに関しても、その意味やメカニズムが惜しむことなく公開されていることに、感謝の念を禁じ得ません。「これは、私のために作られた本だ!」と思ったくらいです。
新版も出ているようですが、私としては仲里誠吉氏訳をお薦めします。仲里誠吉氏も非常に霊性の高い方であるのがうかがえ、詳細な註釈を付けられているその博識ぶりには大いに助けられました。
 
80年以上の歳月を経ても、なお新しい輝きに満ちた真理の書。多くの人に、この書が受け入れられるようになっていただきたいと願います。

神秘主義は万国共通のもの、ということを鮮やかに示してくれている

神秘主義
神秘主義

超越的世界へ至る途

イーヴリン・アンダーヒル

あなたが、いま自分自身は「アセンションへの道」の初めあるいは中盤辺りを歩いていると自覚している方には、本書はお勧めしません。本書は、すでに道の終盤に差し掛かった人か、指導を行う立場にある人には、極めて有用な情報を提供してくれますが、初心の者にはかえって混乱をもたらすだけのように思います。
この書は、1911年にイギリス人の女性宗教学者イーヴリン・アンダーヒル(Evelyn Underhill)が著したもので、純然たる学術研究書と言っていいものです。書かれた時期は100年以上も前ですが、その研究範囲の広さ、そして緻密さは特筆すべきもので、いささかも古びてはいません。しかし読み通すのは非常に大変です。『神秘主義(Mysticizm)』というタイトルに惹かれてうっかり手を出したら、たちまちしっぺ返しにあってしまうことでしょう。
難解というよりも、頭の良すぎる研究者特有の、あまりにも饒舌な文章が行く手を阻むのです。内容のポイントそのものは、おそらく10枚程度のシートに整理できるでしょうし、そうした方が実践家には役立つと思われます。しかし、研究者としては、あらゆる方面を検討し、網羅し、分析して見なければ気が済まなかったのでしょう。ですから、研究書としては100年経っても、これを超えるものがないという輝きを持っています。
けれども、実践家の立場からすれば、Aさん、Bさん、Cさんに適した道や進み方はみな違いますので、網羅主義の饒舌な部分はあまり役に立たないということになります。その人を見て、各人に応じた進み方を指導してあげるのがグルの役割であり、その意味では、グルとなる人にとっては参考になる点が多々あります。
特に、光への道を歩む際に遭遇する、避けては通れない苦痛や困難については、どんな時期にどんな症状が現れるかという分析が事細かくなされており、これを指導に活かすことが出来るように思われます。ご興味のある方は、チャレンジしてみてください。